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更新日: 2021年7月10日

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パラサイクリングを支える方々にインタビューしました

お話を伺った方

名波裕子さん(トレーナー)、荒賀博さん(総務的サポート)、齋藤拓さん(義肢装具士)、大西涼太郎さん(広報)

みなさんのお仕事について

トレーナーさんのお仕事

  • 名波さん、トレーナーさんのお仕事について教えてください。

「選手のケアをメインに対応しています。コンディション調整(合宿やレースの疲れを取ったりなど)をしています。他にも練習をしやすいように、練習中のサポートをしています。」

 

  • トレーナーの名波さんからみる、パラサイクリングの魅力を教えてください。

「健常者の感覚からすると、片足で漕ぐことできるの?見えなくても自転車で走ることができるの?と聞かれます。

障がいがあるけど、障がいがある人なりの使い方があって、うまく使いこなしてみなさん乗っています。今いる選手は、障がいが先天性であり、比べようがないところがあるかと思います。

健常者の方からみると、想像がつかないと思うので、見ていて面白いのではないでしょうか」

総務担当と広報担当から見るパラサイクリング

  • 荒賀さんからみる、パラサイクリングの魅力を教えてください。

パラサイクリング

「障がいのない人は、”障がい者は大変”というイメージを持っているかと思います。

自転車はバランスを取って乗るので難しそうに見えるかと思います。しかし、障がいに合わせてタンデムや三輪など、使いやすい自転車を使うことでスピードが出たりします。障がいのない人は想像できないと思います。障がいがあっても、道具や、やり方を工夫すれば色々なことがができるところを見てもらいたいです。

出ている選手を知らなくても、トライシクル(三輪自転車)でどうやって曲がるのか、ハンドサイクルはあんなに大きいけれど大丈夫か、タンデムは二人で乗っていますが一人で乗るスピードとは違う速さが出るがそれで曲がれるの?とか、見てもらいたいです。自転車を知らない人も見てもらいたいです。健常者と同じようにスピードを出して走れるという、新しい発見になると思います。」

 

「パラリンピックでは、世界から色々な選手が来ます。すごい選手もたくさん来ます。日本選手を応援してもらいたいですが、みなさんを応援してもらって、障がいがある人の可能性を知ってもらえれば良いかと思います。また、自転車は危ないというイメージがありますが、それを乗りこなしている人がいる、その可能性を知ってもらいたいです。」

 

  • 広報の大西さんからみる、パラサイクリングの魅力は?

「僕の周りの人は、パラサイクリングを知らない人が多いです。パラサイクリング

パラサイクリングは「障がい者が、自転車をやっている。スピードも出さず緩くやっている。頑張っているよ」という様に思われています。

しかし、タンデムは時速80キロも出ます。トラックでも時速60キロくらいで走ります。障がい者がものすごいスピードで走っている訳です。
スピード感がすごく、それが私がパラサイクリングを広めようと思ったきっかけがです。できれば会場で見てらえるとよいですが、テレビでもそれを十分に味わってもらえると思います。」

義肢装具士さんのお仕事

  • 齋藤さん、義肢装具士さんのお仕事を教えてください。

「義肢とは、手足を切断した人、失った物をつくるということ。装具というのは見た目があるが機能を失った部分調整で、機能を補うコルセットやサポーターなどをを意味します。

義肢、装具の両方をかたどって、その人に合ったものををつくることが義肢装具士の仕事です。その人その人に合ったオーダーメイドで作ります。

具体的には、藤田選手の自転車を走るための義足や、川本選手、藤井選手の歩くための足を作っています。他にも、川本選手のサドルの脇にあるカップを作っています。

合宿では、スタッフと話をして、選手の状況を確認しながら何をつくっていくのかを整理しています。自転車のメカニック担当とポジションや部品等の意見交換をしています。実際に選手の走りをみながら調整をしパラサイクリングた方がよいからです。

合宿中、義肢装具士が活躍しているということは選手がピンチ(トラブルがあったら動く)ということです。義肢装具士は、落ち着いている状態がよいです。

義肢や装具の調子が悪ければ改善させます。
うまくいかない部分を相談し、次までに調整する等です。なるべく練習時間を妨げないように、準備して合宿にきています。これを繰り返しています。
お話ししたとおり、合宿前の準備が大事です。合宿前に選手が会社に来て、調整することもあります。」

義肢装具士さんのお仕事について意見交換

「川本選手のカップなど走るための補助をする装具について、誰もつくってくれないので、齋藤さんに作ってもらっていました。川本選手のカップは、切断した足の置き場となっています。切断した足を置く場所があることで、自転車が踏みこみやすくなります。義肢装具については、肌触りなどの調整もあります(荒賀)」パラサイクリング

「川本選手のサドルのカップについては、付けはじめた当初は、色々と意見交換をしていました。結構時間がかかりました(齋藤)」

「そのカップがあることで、タイムが縮まりました。(走っていて)疲れなくなったという言葉もあり、影響が大きいです(荒賀)」

「コーチがどうにかできるわけではないので、切断の選手の場合は、切断部をうまく使えた方が良いです。身体が使いやすくなり、切断側の筋肉も使えるので、パフォーマンスも良くなります。

人の身体は、右と左でバランスを取っています。交互に足を出して歩きます。支えがないと反対側の足が出てきません。自転車も同じで交互の動きがあり、力が入れやすい状態になれば、力を発揮しやすくなります。(名波)」

「選手たちは、色々な自転車で、色々な装具を使っています。同じ義足でも世界では使い方が違います。義肢を使ったり、使わなかったりします。自転車自体に義手をつける加工していることもあります。義足や義手の工夫が国によっても違っていますので、そういう点を見てもらいたいです。」

「自転車が好きな人は、メカが好きな人も多いです。健常者の自転車では見られないので魅力かもしれませんね(齋藤)」

「肘から先がない人は普通は自転車には乗れないと思います。それでも、装具リカルド選手をつけて、ブレーキを膝につけて、自転車に乗っています。(荒賀、齋藤)」

「パラサイクリングは、自転車の改造が許されている競技です。パラサイクリングならではですね(大西)」

「スペインのリカルド選手はかっこいいです。生で見ると本当に格好いいです。あの人こんな早いの!?というところは見所になると思います。彼は世界記録保持者です。彼を見ていると、自分も頑張ろうとなると思うます。(荒賀、大西)」

「パラサイクリングは、道具を使うスポーツですから面白いですよ(荒賀)」

 

協力 一般社団法人日本パラサイクリング連盟