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更新日: 2021年7月16日

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木村和平選手&倉林巧和選手(タンデム)インタビュー

「ストーカー(後方に乗車する選手)に求められる条件は、100%パイロットを信用できるかどうか(木村)」「二人のズレをなくすために話し合うことが大事(倉林)」

木村選手と倉林選手顔写真

木村和平(きむらかずへい)(後方乗車:ストーカー)&
倉林巧和(くらばやしたくと)(前方乗車:パイロット)

Bクラス(タンデム)補欠選出

UCIパラサイクリング・トラック世界選手権個人パシュート4キロメートル 8位など

タンデムで注目してほしいのはスピード感

  • パラサイクリングの選手が語る、パラサイクリングの注目して欲しいところは?

倉林:タンデムで一番注目して欲しいのは、スピード感が魅力かなと思います。

 

  • スピードはどれくらいでますか?

倉林:下り坂だと時速100km近く出てしまうこともあります。

木村:私は視覚障害として、1人では自転車に乗れない部分があるので、それを健常者の力を借りて、2人で乗れることがパラサイクリングに感じている魅力ですね。

 

  • 後方乗車で時速100kmのスピードが出ていることは怖くはないですか?

木村:最初は恐怖心がありましたが、恐怖心があると体がこわばって変な力が入って、パイロットの操作に影響が出ます。今は慣れたので、何も考えず、全てを任せています。

木村倉林選手

 

  • お二人の強みは?

倉林:競技に対しての強みは、長い時間ペースを落とさずに走ることができることです。

木村:倉林さんと似ていますが、キツくなってから粘れる時間が長いのかなと思っています。辛いところでずっと耐えられます。

パイロットに求められるのは、ギアの変速やコースの選択など瞬時に判断すること

  • パラサイクリングでは、トラックとロードの2種目を行います。距離も違うなかで、それぞれどのような点に違いをつけたり、考え方を変えて取り組んでいますか?

倉林:練習方法はトラックとロードで変わってきています。トラックだと(走る時間は)5分くらい、ロードレースだと2時間を超えます。トラックに向けてのトレーニングの仕方は変わってくるのかなと思います。

木村:目指すところで時間と強度が変わってきます。トラックは短時間高強度、ロードも高強度ではあるんですけど、長い時間走れる持久力が必要になってきます。どちらをターゲットにして練習していくのかを話し合っています。

 

  • タンデムで苦労することは?前方と後方でそれぞれどう違いますか?

倉林:タンデムのパイロットは、後ろのストーカーの選手に合わせてもらうことが多いです。ギアの変速やコースの選択を任されるので、瞬時に判断することが、パイロットに求められることかなと思います。

 

木村倉林選手

  • レースや練習中に木村選手と噛み合わないときは、どう解決していますか?

倉林:2人でしっかり話し合うことですかね。レース中でもトレーニング中でも、2人のズレをなくすために話し合っていくことが大事かなと思います。

木村:苦労することは特にないのかなと思います。ストーカーに求められる条件が100%パイロットを信用できるかどうかだと僕は思っているので。

ギアの選択やコースの選択は、パイロットに任せるので自分がそこに疑問を感じてはいけないなと思います。コース選択も、前が見えない状況で全部信じています。倉林さんは、レースもトレーニングも全開で出力を出しているのに、僕が(出力を)出せなかった時などは、話し合っています。

今の感じは全開で行きたかったとか、話し合って詰めていき、今に活きています。2人で話し合っているのでだいぶ思った通りに動けているのかなって思います。

 

  • 自転車に乗っているとき以外で、「チクショ〜倉林!」なんて思うことは?(笑)

木村:ないです。でも自転車の上だと、僕はギアを変えられないので、「重くない?」って思うときはあります(笑)ロードレースも含めて全部ギアを任せています。レース中に「倉林さん、重くないですか?」なんて言っていたらレースで勝てないので。

ギアが辛くて下げてしまうと追いつけない。辛いところを頑張る

  • 普段練習しているからこその信頼もありますよね

木村:もちろんそうですし、2人でやっているので、感覚が違っていたりもします。倉林さんは強いので、倉林さんにとっては余裕なことも、僕にとっては辛かったりというのがあります。そこを辛いですと言って下げてしまうと追いつけないので、辛いところで頑張って、強くなっていけたらなと思います。

 

  • 後ろに乗るということは何を感じますか?一番初めに乗ったときはどうでした?

木村:怖さもあったんですけど、それ以上に自分は元々弱視と呼ばれる視力で、昔は自転車に乗れていました。それが段々視力の低下で乗れなくなっていって、自転車のスピード感とか風を感じることができなくなっていたんですよね。ですから、初めてタンデムに乗ったときは、怖さよりもスピード感の楽しさが嬉しかったです。

 

  • それぞれコンビとしての強みや特徴は?

倉林:喧嘩はしないですね。言いたいことは言いますけど、それが喧嘩になったりはしないですね。

木村:こうしたいと言われた時に、お互い意見を持つのは当然だと思っています。そこを2人ともお互いの意見を聞き合えるのは上手くいく秘訣なのかなと。

 

木村倉林

  • ペダルが連動して動くタンデム競技、連動することは難しいのでは?

倉林:ペダルはチェーンでつながっているので、一緒に動くは動くんですけど、足を止めるタイミングとかは自分が足を止めたら止めるという感じで、主導権は自分が持っています。コーナーの予測もパイロットしかできないので、足を止めるときは自分の判断で止めています。

 

  • 声はかけるんですか?

木村:声はかけません。自分たちの走りで分かるのは、声かチェーンを伝わってくる走り方、あと体勢だと思うので。僕は弱視なので、見える背中で今何をしたいのかというのを感じとっています。ペダルを通して、が一番多いですね。

静岡県は海が綺麗(倉林)暖かくて1年練習できる(木村)

  • 静岡県で練習していますね、静岡県の印象は?

倉林:海が綺麗ですね。出身が群馬なので。西伊豆はさらに綺麗に見えます。透き通っていて、走っていても気持ちいいですね。

木村:暖かいですね。出身が北海道なので。暖かいし、1年を通して練習できるというのが良いです。自分は北海道民で冬は練習できないのが体に染み込んで育っているので。冬も練習できるのが選手としてはありがたいですね。

 

木村倉林

  • 今後の意気込みを

倉林:東京パラリンピックまで残り100日を切った(注 取材時点5月)というとこで、しっかりと自分たちのパフォーマンスを発揮できるように残りの準備をしていきたいと思います。

木村:まずは東京パラリンピックの出場権を獲得して、しっかりと本番、自分たちのベストなパフォーマンスを出せるように残りの期間をしっかり頑張っていこうと思います。

 

  • 静岡県民へのメッセージを

倉林:これから静岡県でたくさん走るので、見かけたら応援してください!よろしくお願いします。

木村:東京パラリンピック、無観客になるか観客入るかわかりませんが、もし入れるようでしたら、現地で、応援よろしくお願いします。

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